定義
後処理時間(ACW)とは、発信者が電話を切った後にカスタマーサポート担当者が行う作業です。メモの記入、顧客記録の更新、通話結果の選択、フォローアップの予約などを指し、処理時間の一部として計上されます。
後処理時間の仕組み
発信者が電話を切ると、人間のオペレーターの電話システムは担当者を後処理の状態にします。この状態では新しい通話は割り当てられず、タイマーが動きます。担当者はケースのメモを書き、顧客記録を更新し、通話の終わり方を示すラベル(ディスポジション)を設定し、返金や折り返しなどのフォローアップを始めます。作業を終えるか制限時間が切れると、受付可能な状態に戻ります。
多くのプラットフォームでは「ラップアップ時間」や「後処理時間」として報告されます。平均処理時間を構成する3つの要素のひとつで、通話時間と保留時間と並びます。記録が必要な通話では、全体のかなりの割合を占めることがよくあります。
この指標は測るのは簡単ですが、使い方を誤りやすいものです。後処理時間に厳しい上限を設けると、オペレーターはメモを短くしたり空にしたりしがちで、そのコストは後で、次の担当者が何も書かれていない記録を読む場面で表れます。後処理が極端に長い場合は、自動入力される項目がなく、複数のシステムを探し回っている可能性があります。どちらも、担当者本人だけでなくツールの問題を示すサインです。
スタッフに時給を払うチームにとって、計算は単純です。1日1,000件の通話それぞれに90秒の後処理があれば、1日あたり25時間分の人件費になります(90 × 1,000 ÷ 3,600)。
音声エージェントにとって重要な理由
音声エージェントは、通話中にツールを呼び出して顧客記録に書き込み、終了時に要約と結果ラベルを生成できます。これにより、エージェントが単独で処理する通話では後処理の大半がなくなります。エージェントが1通話あたりのコストを下げる、最もわかりやすい方法のひとつです。
リスクがないわけではありません。生成された要約が誤っていることもあり、エージェント自身が書いた記録の質は、ツール呼び出しの質に左右されます。要約を一部抜き出して、録音や文字起こしと照合する担当者が必要です。
残るのは転送のケースです。エージェントが通話を人に引き継いでも、人が対応する部分には後処理が発生します。引き継ぎの要約が明確なら、担当者が発信者にもう一度説明を求めずに済みます。AIが通話の最初の部分を代わりに担うのではなく、人を支援する反対の構成についてはエージェントアシストを参照してください。
例
人が対応した通話の例です(数値は架空です)。通話時間が5分、そのあとメモの作成と返金依頼のための後処理が2分でした。処理時間7分のうち後処理は2分で、約29%です。